薬液注入工法は良い事ばかり？

家の傾きを修正するための薬液注入工法

　家の傾きを修正するために薬液注入工法を選択する場合、メリット・デメリットは何でしょうか？

　薬液注入工法とは地盤の下に穴を開けてセメントや樹脂などの薬液を注入して固めることで地盤を補強する方法です。この方法は家の傾きを短期間で改善できるというメリットがありますがデメリットもあります。

　一つは薬液の注入量や位置によっては、地盤の均一性が損なわれる可能性があることです。地盤の一部が硬くなりすぎて他の部分とのバランスが崩れると家の傾きが再発したり、ひび割れや隙間が発生したりする恐れがあります。

　もう一つは薬液の種類によっては環境への影響が懸念されることです。特に樹脂系の薬液は分解されにくく、地下水や土壌に残留する可能性があります。これらの薬液が人体や生態系にどのような影響を与えるかはまだ十分に解明されていません。

　以上のように、薬液注入工法にはデメリットも存在するため、家の傾きを修正する際には他の方法と比較検討することが重要です。